曲線の歌麿、直線の清長
歌麿の浮世絵の一枚がフランスで8800万円で落札されたという記事を見かけたので、私が気に入っている二人の浮世絵師、喜多川歌麿と鳥居清長の版画をちょっと紹介したくなりました。
喜多川歌麿
歌麿って本当に女性を描くのが上手いなあって思います。
最初の1枚目と2枚目が歌麿なんですけど、この女性特有のS字曲線が美しいですよね。
よく見ると、最初の絵の女性は着物が夏の薄物なので、肌が透けて見えていますが、これをあの木版画で表現するってどれだけ彫り師と刷り師の技術が高いかって思います。
浮世絵は絵を描く浮世絵師と、それを版木に忠実に絵の線を彫っていく彫り師、色を何枚も重ねて絵師が描いた色を再現していく刷り師がいて、初めて浮世絵版画が出来上がるんです。
手が込んでいるんですよね。
日本人でも浮世絵のこと知らない人はたくさんいて残念なんですけど、浮世絵の良いものはもうほとんど日本にはなくて、
多くはアメリカ、ヨーロッパに渡ってしまいました。
歌麿とは対照的な鳥居清長の女性も私は好きなんですけど、
パリコレモデルもびっくりの八頭身美人が、振袖を風になびかせて颯爽と歩く姿がカッコイイですよね。
江戸時代も美人の基準は、やはりすらりとしたスタイルが重要だったようですね。
後の方の2枚が清長の作品ですが、あなたは歌麿と清長どちらがお好みでしょうか?
たまには美術館で浮世絵を観ながら美人を見比べるのも面白いかもしれません^^
この記事へのコメントはありません。