今回のこの絵は17歳、Rさんの絵です。
これはイメージ画ですが、それを描くためにまず私との何気ない日常会話からイメージを掘り起こしてもらっています。
好きなことや好きなもの、嫌いなものや嫌いなことなどを他愛もなくおしゃべりします。
夜と昼どちらが好きかとか、犬と猫はどちらが好きか、人間と動物どちらが好きか、など自分でも考えてもいなかったようなことを質問されているうちに、だんだん自分というものが見えて来ます。
そこで自分の気に入っているものを絵の中に描いていくようにアドバイスします。。
出来上がった絵を見て、見事に思春期から大人へ移行しようとしている心の動きが表現されていることに驚きました。
もちろんRさん本人はそのことに気づいていません。
無意識が絵に表現された瞬間です。
絵の中では空は昼と夜に分かれています。
つまり彼女の世界は半分は闇の中、半分は光の中なのです。
そして下には月と太陽が半分だけ姿を現しており、今地面からやっと這い出て来た手だけが暗い世界から解放されようとしています。
その手には飛び立つにはあまりに小さな、しかし黒い力強い羽根が必死に空を目指して羽ばたこうとしています。
暗い夜と地下に閉じ込められた命が、自由を求めていながら未だ不安に怯えて飛び立てない。
とても17歳らしい瑞々しい感性だなと思って見ていました。
これから彼女は大きく成長して、見事に全身を大空に羽ばたかせることでしょう。
これを私は未熟な青春の時期と思いつつ見つめていましたが、果たしてそうなのでしょうか?
いい加減年を重ねた自分でさえ今だに同じなのではないのか?
この世に本当に大空へ飛び立てたと実感できる大人がどれくらいいるのだろう。
そう思うとこの絵が単なる17歳の少女が描いたものではなくて、妙に哲学的な意味を持ってくるから興味深いです。
大人たちにもセッションをしながらこれを描いてもらったら面白いかも、と思いました。
ただ、子供達はほとんど小学1年生から絵を表現手段としてトレーニングしているので描けますが、普通はいきなり描いてと言われても難しいかも知れません。
でも、私の中にはそれを可能にする色々なアイディアがあるので、一度も絵を描いたことがない方でも潜在意識を表現することが出来ると思っています。
自分でも未だ気づいていない潜在意識の中の自分。
それを可視化できたらかなり面白いことでしょうね^^
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