絵の題名 男の子
小学5年*ニックネーム:コウ
めんどくさいは悪魔の言葉?
さて、前回の続きです。
絵画教室に通っている子供たちが、すっかりだらけて絵を描くのがめんどくさいと言い出したので、そこで私が「チャンスが来たね」と言ったところで終わりましたね。
私の「チャンスが来たね」という言葉を聞いて、子供達は皆「え?」という顔をしました。
そりゃそうですよね。
絵を描かずにダラダラしているのにチャンスが来たと言われたら、一体次に何を言うのだろうと興味が湧きます。
「みんなめんどくさ〜いって言うけど、こんな時って実は絵が上達する大きなチャンスなのよね」
「え〜、どうしてえ、何がチャンスなの?」と子供達。
「だって、めんどくさいってよくみんな言ってしまう言葉じゃない? 例えばお母さんにお部屋を片付けなさいって言われたり、お風呂入りなさいって言われたりした時、もし自分が何かしている途中だとしたら、思わずめんどくさ〜いって言ってしまうわよね」
「うん、絶対言う。 だってめんどくさいんだもん」
「そう、つまりそれくらいみ〜んな何かをしなきゃならないことはめんどくさいって思っているってことよ」
「、、、だから、、?」
子供達はますますわからないと言う顔をして私の言葉聞いていました。
「だからチャンスなのよ。 つまり山の頂上を目指してみんなで登っていたとして、途中でみんな登るのが面倒になってそこで寝てしまうとするでしょ。 でもあなたはそこで寝ないで一人で登ったら、あなただけ頂上に着くでしょ? 」
「うん、着く」
「それと同じで、お絵かきもめんどくさがらずにちゃんとやったら、誰よりも上達して、自分で描きたいように描けるようになるわけ。 すごくお得でしょ?」
子供達はちょっとだけ目の中がきら〜んと輝き出しました。
「反対になんでもめんどくさがって、めんどくさ〜いって言ったら何もしなくてよくて自分は得をしたって思うかもしれないけど、実はそれは逆で、何にも能力がつかなくて何にも手に入らないってことなのよ。 すごく大損な人生なのよね。 わかる?」
「うん、じゃあめんどくさいって言ったら損するの?」
「そうよ、特に何かを身に付けようと思ったらめんどくさいは悪魔の言葉で自分で自分に呪いをかけているようなものよ」
「え〜〜 怖い!」
「そうよ、怖いのよ。 でもむやみの怖がることもないのよ。 だってめんどくさがらずにやれば、能力が貯金のように毎回増えていくんだからね」。
「え〜、じゃあ今日もお絵かきすれば貯金が増えるの?」
「え;貯金が増える、、。 って言うか能力が増える、つまり貯能が増えるってわけよ」
貯能が増える!と言う言葉がウケたのか、「貯能が増える〜貯能が増える〜♪」と言いながら皆絵を描きだしました。
それからは何かのきっかけで誰かが「めんどくさい!」と言うと誰かが「めんどくさいは悪魔の言葉、やったら貯能が増える!」と言います。
そしてめんどくさいと言った子は「あ、しまった」と言う顔をしてしっかり描くようになりました。
子供達も、大人に言われたことはどこかで必要なことだとはわかっているのですが、それが何故やらなければならないのか、やったら何が変わるのかを知りたいと言う時期があります。
そんな時は何故それをしなければならないのかを説明してあげるのも子供のやる気を出す手段の一つですね。
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コウくんが人物の顔を描きました。
今回はコウくんは人物の顔に光と影をつけることを学びました。
これは大人でも難しいのですが、この技術を身につけるようになりたいと多くの子供達は思っています。 じっくりゆっくりアドバイスしていきます^^ すぐにできるようになる必要はありません。 まずは一人一人の能力に合わせて、絵を描くことを楽しみながら自然に上達していってほしいです。
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