* 極楽浄土ってどこにあるの!?
実はそれは、、、 @@;
写真の絵は
国宝 「阿弥陀二十五菩薩来迎図」 です。
これは鎌倉時代に描かれた浄土信仰の仏画ですね。
阿弥陀仏を唱えていると、人が命の終わりを迎える時に阿弥陀様が雲に乗って現れ、極楽へ連れて行ってくれるという教えが描かれた絵です。(かなりザックリした説明ですが、、^^;)
現代に生きる人々はそれを聞いたら、「ちょっとそれはありえないでしょ」と思うでしょうね(≧∇≦)
私もそう思いますが、でもこの絵を見ると私たちの先祖の暮らしや想いが少し理解できる気がします。
鎌倉時代は武士の社会ですから、民衆は武力によって支配されていました。
税金、つまり武力による年貢の取り立ては厳しく、農民は米を作っていましたが自分たちの口に入ることはなく、ほとんどはアワかヒエを食べています。
自然災害があれば作物はとれず、すぐに飢饉となって餓死者が続出しました。
疫病にかかる不安は常にあり、かかったら生き延びる確率はほとんどありません。(天然痘やハンセン氏病が普通にあった時代なんです)
日々の暮らしの肉体労働は過酷です。
毎日必要な水さえ川から運ばなくてはならないのですから、、。
その上不衛生な環境でしたから、ちょっとした怪我が大病を引き起こして命取りになったりします。
体の弱いものはどんどん淘汰されます。
子供が10歳くらいまで生き延びるのはかなり難しかったし、出産で命を落とす母親も沢山いました。
この時代は大きな内戦もありましたから、本当に生きるのは修羅場だったのでしょうね。
無知と貧しさから抜け出すのは、いくらあがいても一般庶民には不可能な時代だったのです (/ _ ; )
民衆は不安な心の癒しを仏教に求めました。
この国宝「阿弥陀二十五観音来迎図」を見ると、
天からすごいスピードで、阿弥陀様が観音様たちを引き連れてお迎えに来ていますよね (*´ー`*)
観音様たちが美しい音楽を奏でる中、阿弥陀様が病み疲れた人に優しく手を差し伸べ、光り輝く極楽へと連れて行ってくれるのです。
死ぬことはもちろん、生きる事も恐怖を感じている人々にとって、何とも心安らぐイメージだったに違いありません。
浄土宗が一気に民衆に広まった理由がわかる気がします。
さて、では極楽とはどんな所か?
現実とは正反対の世界。
暴力に支配されず、過酷な肉体労働がなく、美味しいものが好きなだけ食べられて、疫病のない世界。
アレ!?
それって、現代の日本 ( ̄(工) ̄)?
水を川に汲みに行く必要はありません。
蛇口をひねれば1秒で水が出ます。
それどころかお湯さえ出ます。
食べ物はお金を出せばすぐ買って食べられます。
(油断したら太ってしまうほど、、。)
医学は進歩し、疫病で苦しむ人は極端に少なくなりました。
鎌倉時代の人々が切望した極楽を、日本人は長い時間をかけて確実にこの世に出現させてきたとも言えますね〜@@;
ということは、私は今、極楽で生きているということです(*´-`)
ありがたや〜〜(^人^)
全てに感謝する心は忘れたくないですが、未来のさらなる極楽世界のために、私も日々一歩一歩前に進んで行くことを忘れないようにしたいわ〜〜と、
この絵を観ながら気持ちを新たにしました(^◇^)
合掌
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